CANON PowerShot S30レポート
3.露出モードの設定
2002.1.12

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 下の図は、横軸にシャッター速度、縦軸に絞りをとって、 S30の露出モードの違いによる両者の関係を表したものです。
 P(プログラムオート)モードのとき、自動露出の働きによって、 シャッター速度と絞りの組み合わせは下図の黒線のようになります。
 A(絞り優先オート)モードでは、絞りが固定されるので、この線は水平になります。 下図の赤線はF5.6にした場合です。
 T(シャッター速度優先オート)モードでは垂直になります。青い線は2秒にした場合です。
 M(マニュアル露出)モードでは、色塗りをしている範囲で全ての組み合わせを自由に使うことができます。
 S30では、 クリエイティブゾーンのA、T、Mのそれぞれで設定値が記憶されるので、 ダイヤルを切り替えるだけで、 設定しておいた絞りまたはシャッター速度を使うことができます。

プログラム線図
図:絞り・シャッター速度・EVの関係(ISO100、広角側の場合)

1.P(プログラム)モード
 被写体が明るくなるに従って、 シャッター速度は1秒からF2.8のままで1/1000秒まで変化します。 1/1000秒に達すると初めて絞りが変化し、F8.0まで絞り込まれます。
 これは極力高速シャッターを実現しようとするプログラムで、 手ぶれを少なくしようという意図がうかがえます。
 実際、晴れた日の屋外ではほぼ1/1000秒が切れています。
 デジカメは被写界深度が深いので、F2.8でもそれほどピントが問題になりませんが、 絞って使いたいときはA(絞り優先)モードを使うといいでしょう。

2.A(絞り優先)モード
 Pモードが開放よりですから、風景撮影など解像度重視で、 ある程度絞り込みたい場合はAモードにする必要があります。
ただし、F8.0まで絞り込むと回折によってピントが甘くなる可能性がありますから、 通常はF5.6程度にしておくのが適当ではないかと思います。 その場合の露出設定を上図の赤い線で示しました。
 また、人物スナップなどでも、絞り込むことによって被写界深度が深くなり、 ピントをはずす失敗が少なくなるでしょうから、Aモードの利用価値があります。 (明るい状況で手ブレを気にしなくてもいい場合に限ります)

3.T(シャッター速度優先)モード
 1秒より長い低速シャッターを使えるのは、TモードとMモードだけです。 夜景や花火の撮影などで長時間露光するときは、このいずれかにする必要があります。
 また、この速度範囲ではノイズリダクションが働きます。
 私としては、なぜAモードでも同様にしなかったのかが不思議です。

マニュアルモードも含め、別の考え方もあると思います。
掲示板の方にご意見をお願いいたします。

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